パースは永住権を取りやすい?取得ルートと条件を解説

「パースに留学すれば永住権が取りやすい」とは限りませんが、パースは主要都市と異なる地域ビザや卒業後滞在の選択肢があります。

ただし、実際に取得できるかは年齢、英語力、職業、学歴、州指名などの組み合わせ次第です。「パースだから安心」と過信せず、目指す職業から逆算して複数のルートを検討することが重要です。

本記事では、2026年8月時点の情報をもとに、パースで永住権を目指すルートと注意点を解説します。

ビザ制度は変更されることがあります。本記事は一般情報であり、個別の移民法上の助言ではありません。申請前はDepartment of Home Affairs、Migration WAの最新情報を確認し、必要に応じて登録移民エージェントまたは弁護士へ相談してください。

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パースは永住権を取りやすいといわれる3つの理由

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1. パースは移民制度上の「指定地域」に含まれる

オーストラリア内務省は、シドニー、メルボルン、ブリスベンを「Category 1(Major Cities)」とする一方、パースを「Category 2(Cities and Major Regional Centres)」に指定しています。

感覚的には大都市であるパースですが、移民制度上は地域インセンティブの対象です。この区分により、Skilled Work Regional (Provisional) visa(subclass 491)やSkilled Employer Sponsored Regional (Provisional) visa(subclass 494)といった地域向けビザをパースで利用する道が開かれています。   

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2. 地域ビザ・地域就学でポイントや滞在期間の選択肢が増える

ポイント制技術移住では、州指名等を受けたsubclass 491に15点が加算されます。また、指定地域のキャンパスで居住・通学して要件を満たした学位や資格は、地域就学として5点の対象になり得ます。

さらに、パースの対象教育機関で学び、卒業後も指定地域に居住するなどの条件を満たした大学等の卒業者は、2回目のTemporary Graduate visa(subclass 485)による原則1年の追加滞在申請も視野に入ります。

ただし、これらはあくまで制度上の選択肢であり、地域ポイントの加算や滞在期間の延長が、州指名の招待や永住ビザの許可を保証するものではありません。

3. WA州指名と雇用主スポンサーの両方を検討できる

西オーストラリア州のState Nominated Migration Program(SNMP)では、永住ビザのsubclass 190と地域暫定ビザのsubclass 491の双方の州指名を扱っています。加えて、パースの雇用主によるsubclass 494や、Western Australia Designated Area Migration Agreement(WA DAMA)といった労働協定を利用した雇用主スポンサーも検討可能です。   

つまりパースでは、「州指名の招待を待つ」だけでなく、現地雇用主との就職・スポンサーシップという別ルートも同時に描くことができます。

参照元:
オーストラリア内務省(Department of Home Affairs) – Subclass 491 公式情報
Migration WA / 西オーストラリア州政府 State Nominated Migration Program 関連情報   

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パースから永住権を目指す主な4ルート

ルート 最初に得るビザ 永住権との関係 主なポイント
WA州指名190 サブクラス 190 最初から永住ビザ 州の推薦(指名)、対象の職業、スキル査定、申請の招待、ポイントテストが必要
WA州指名491 サブクラス 491 原則3年後、要件を満たせば191を申請可能 指定地域での生活・就労・就学。州の推薦などで15点が加算される
雇用主スポンサー494 サブクラス 494 原則3年後、要件を満たせば191を申請可能 指定地域の雇用主による対象職種のスポンサー(保証)が必要
WA DAMA 482、494、または186 ルートにより一時滞在から永住、または直接永住 雇用主が主導。対象職種や地域、各種条件の緩和措置を個別に確認

ルート1:西オーストラリア州(WA)指名の永住ビザ(サブクラス 190)

サブクラス 190は、西オーストラリア(WA)州政府の推薦(指名)を受けて取得する永住ビザです。ビザが許可されれば、最初から永住者としてオーストラリアに住み、自由に働くことができます。

主な条件:

  • 対象となる職業リストに自分の仕事が入っている

  • 専門の機関で「スキル査定(職歴や資格の審査)」をクリアする

  • 政府の移住登録システム(SkillSelect)に「EOI(申請意思表示)」を登録する

  • WA州から指名を受け、申請の招待(インビテーション)が届く

  • 招待された時点で45歳未満である

  • ポイントテストで最低65点以上を獲得している

  • 一定以上の英語力(Competent Englishなど)がある

  • 健康診断や無犯罪証明などの基本条件をクリアする

注意点: 65点は「申請できるスタートライン」に過ぎません。実際の招待枠や他の申請者との兼ね合いで、より高い点数や人気の職業が優遇されるため、必ずしも65点だけで受かるわけではありません。

ルート2:WA州指名の地域暫定ビザ(サブクラス 491)から191へ

サブクラス 491は、パースなどの指定地域で生活・就労・就学するための5年間の暫定(仮)ビザです。州の推薦を受けることで、ポイントテストに15点が加算されます。

主な条件:

  • 職業リスト、スキル査定、EOI登録、年齢(45歳未満)、英語力、最低65点などの基本要件はルート1(190)とほぼ共通

このビザ自体は永住権ではありませんが、指定された地域で原則3年間しっかりと暮らし、ルールを守って働き続けた実績を作れば、永住ビザ(サブクラス 191)へ申請する道が開けます。

注意点: 「491を取れば3年後に自動で永住権になる」わけではありません。3年間の居住・就労・納税の記録や、当時のルールを満たしている必要があります。

ルート3:雇用主スポンサー(サブクラス 494)から191へ

サブクラス 494は、パースなどの指定地域にある企業(雇用主)が、人手不足の職種に対して外国人をスポンサー(サポート)して呼び寄せるための5年間の暫定ビザです。

主な条件:

  • 個人の希望だけでは進められず、現地企業のサポート(ノミネーション)が必須

  • 職歴、英語力、給与、雇用条件などが細かく規定されている

  • このビザで3年間指定地域に住みながら働き、条件をクリアすると、永住ビザ(サブクラス 191)の申請が可能になる

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ルート4:WA DAMAを使う雇用主スポンサー

WA DAMA(西オーストラリア州の地域労働協定)は、通常のルールだけでは人が集まらない特別な職種や状況に対応するため、州政府と連邦政府が結んでいる特別な枠組みです。パース都市圏も対象に含まれます。

主な特徴:

  • 承認を受けた現地の雇用主を通じて、サブクラス 482(一時ビザ)、494(地域暫定)、あるいは条件次第で186(直接の永住ビザ)などの道を目指す

  • 職業によっては、通常のビザよりも英語力や年齢、給与などの条件が少し緩和される場合がある

注意点: DAMAは個人の力だけで申し込むことはできません。雇用主側が特別な手続きや審査をクリアしている必要があるため、求人を探す段階から専門家を交えて慎重に確認しましょう。

参考元:
オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイト
・西オーストラリア州政府 移住情報ポータル(Migration WA)

2026年のWA州指名で押さえたいこと

1. 2026-27年度の州別割当は最新の公式発表を確認する

オーストラリア政府は、2026-27年度の永住移民プログラム(Migration Program)の全体規模を185,000人と発表しています。その中で、州・準州指名枠(State/Territory Nominated)は35,500人、地域枠(Regional)は14,110人とされています。

ただし、内務省の州別割当数(Nomination Allocations)は年度や時期によって更新されます。過去の数字をそのまま新しい年度の枠として当てはめることはできないため注意が必要です。

年度が切り替わる時期には、WA州の受け付け状況、対象の職業リスト、選考基準(Criteria)などが変更されることがあります。EOI(申請意思表示)を提出した後や、インビテーション(招待)を待っている間も、必ず公式ページのこまめな確認が欠かせません。

公式情報源:
オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイト
西オーストラリア州政府 移住情報ポータル(Migration WA)

2. WA州指名には「General stream」と「Graduate stream」がある

WA州政府の州指名は、主に次の2つの系統に分かれています。

  • General stream(一般枠): WA州の職業リスト(WASMOL Schedule 1または2)に自分の仕事が含まれている、一般の技能人材向けのルートです。

  • Graduate stream(卒業生枠): WA州内の対象校で一定期間(フルタイムで原則2年間など)の就学を修了し、卒業生向けの職業リスト(Graduate Occupation List)に仕事がある留学生向けのルートです。

これらは年度ごとに細かい条件が調整されます。例えば、一般枠では特定の職歴や州内での雇用契約が求められたり、卒業生枠では修了した学歴のレベルや就学期間のルールが定められたりします。出願を計画する際は、必ず最新の基準と職業リストを照らし合わせましょう。

3. 州の「優先職種」と「永住権の取りやすさ」はイコールではない

WA州の選考では、医療・福祉、建設、観光・ホスピタリティ、教育などの分野が優先セクターとして重視される傾向があります。過去の招待結果でも、建築や看護、幼児教育、シェフなどの職業に枠が割り振られています。

しかし、過去に人手不足とされた職業であっても、次回も必ず招待されるという保証はありません。また、連邦政府の不足リストに載っていることと、WA州独自の職業リストやスキル査定・登録要件を満たしているかは別問題です。

「永住権に有利そうだから」という理由だけで学校やコースの名前だけで進路を決めると、卒業時の制度変更に対応できなくなるリスクがあります。自分の適性や、資格取得までのハードル、英語要件、学費、卒業後の現地での需要などを総合的に比較して慎重に選びましょう。

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パース留学から永住権を目指す流れ

ステップ1:目指す職業とスキル査定機関を決める

まずは、自分が目指したい仕事(職業)がどの分類コード(ANZSCOコード)に当てはまるか、そしてどの審査機関が「スキル査定(経歴や資格の審査)」を行うのかを調べます。似たような職種名でも、学歴や学んだ科目、これまでの仕事内容によって結果が変わるため注意が必要です。

ステップ2:職業に必要な資格・登録と英語条件を確認する

看護師、教員、医療職、技術職などは、ビザ申請のための英語力とは別に、オーストラリア国内での「職業登録」やスキル査定のための厳しい英語基準が求められることがよくあります。学校の入学条件だけで判断せず、卒業後にきちんとプロとして働ける登録ができるかまで確認しましょう。

ステップ3:CRICOS登録と卒業後ビザの適格性を確認して学校を選ぶ

学生ビザでオーストラリアの学校に通う場合、そのコースが政府に正式登録されているか(CRICOS)を確認します。

将来的に「地域就学のポイント」「卒業生ビザ(subclass 485)」「WA州の卒業生枠(Graduate stream)」などを利用したい場合は、コースのレベル、期間、キャンパスの場所、通学スタイルなどが条件を満たしているかを事前にしっかり照合しましょう。単に「永住権に有利らしい」という広告のイメージだけで選ばず、目指すビザの正式なルールから逆算することが大切です。

ステップ4:在学中から英語・実習・就職準備を進める

必要な英語スコア、実習の完了、資格の登録、職歴、雇用契約などは、卒業してすぐにすべてが完璧にそろうとは限りません。早い段階から、履歴書の準備、面接対策、業界のつながり作り、スキル査定に必要な書類集めなどを進めておくことが成功のコツです。

ステップ5:EOIとWA州指名、雇用主スポンサーを並行して検討する

ポイント制のビザを目指す場合は、政府のオンラインシステム(SkillSelect)を通じて「EOI(申請意思表示)」を提出します。ただし、EOIの提出はあくまで「希望の登録」であり、すぐにビザの招待が届くわけでも、仮滞在ビザが出るわけでもありません。

州からの推薦(指名)だけに頼るのではなく、現地の企業に就職してスポンサーを探すルートや、地域暫定ビザ(subclass 494)、WA DAMA、他州や連邦の制度など、自分にとって現実的な別の選択肢も常に頭に入れておきましょう。

ステップ6:招待・推薦(Nomination)後に証拠書類をそろえて申請する

EOIに入力した点数、職歴、英語力、学歴、パートナーの情報などは、すべて客観的な証明書類で裏付ける必要があります。WA州などから招待状(インビテーション)や推薦を受けた後、指定された期限内に証拠を提出して正式なビザ申請を行います。もし状況が変わった場合は、招待を受ける前に必ずEOIの情報を更新しておきましょう。

参照元:
オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイト
西オーストラリア州政府 移住情報ポータル(Migration WA)

パースで永住権を目指すときの注意点

1. 留学は永住権を保証しない

学生ビザ、卒業生ビザ、州指名、そして永住ビザは、それぞれ完全に独立した別の制度です。パースで対象のコースを無事に卒業したとしても、職業リストへの該当、スキル査定の通過、十分なポイント、州指名、そして現地での就職といったすべての条件が自動的に満たされるわけではありません。

2. 最低65点と実際の招待点は違う

ポイント制ビザ(サブクラス190や491など)の申請資格を得るための最低基準は65点ですが、実際のビザ申請への招待(インビテーション)は枠を巡る競争制です。西オーストラリア(WA)州の招待結果でも、選ばれる職業によって直近の必要ポイントは異なります。65点をゴールにせず、英語力、職歴、地域就学、パートナーのポイントなど、客観的に証明できる部分でできるだけ点数を高めておく必要があります。

3. 職業リストと州の基準は年度途中でも確認する

連邦政府が指定する技能職リスト(Eligible skilled occupations)、WA州独自のリスト(WASMOL・GOL)、そしてDAMA(地域労働協定)の職業リストは、それぞれ内容が異なります。希望する仕事が「どのビザの」「どのストリーム(申請枠)」で使えるのかを、必ず個別に確認しましょう。

4. ビザ申請費だけで予算を組まない

オーストラリア内務省の公式案内によると、サブクラス190・491・494などの主申請者のビザ基本申請料金(VAC)は、A$6,140からと設定されています。さらに、家族を追加する場合の追加料金、英語試験の受験料、スキル査定費、健康診断、無犯罪証明書の取得、書類の翻訳、現地での資格登録費、専門家への相談料などが別途発生します。

料金や適用条件は改定されることがあるため、最新の正確な金額は申請直前に公式の Visa Pricing Estimator で確認するようにしましょう。

5. 留学エージェントと移民専門家の役割を分ける

学校・コースの提案や留学手続きをサポートする「留学エージェント」と、個別のビザ戦略や法的アドバイスを行う「移民専門家」の役割は異なります。ビザや移民法に関する正確な助言が必要な場合は、必ず公式に登録された移民エージェントや移民弁護士などの法的専門家へ相談しましょう。

参照元:
オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイト
西オーストラリア州政府 移住情報ポータル(Migration WA)

まとめ|オーストラリアの永住権を目指した留学ならMiraiBridge

パースは移民制度上の指定地域であり、491・494、地域就学ポイント、大学等卒業者の2回目の485、WA州指名、WA DAMAなどの選択肢があります。この点では、シドニー、メルボルンなどより検討できる地域制度が多いといえます。

しかし、永住権の可否を決めるのは都市名だけではありません。職業、スキル査定、英語、年齢、ポイント、州の選考、就職、スポンサーを組み合わせて初めてルートが具体化します。

Mirai Bridgeでは永住権を目指した留学の相談が可能。
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