オーストラリアへ入国するには、ビザの提示が義務付けられています。就学や観光、ワーキングホリデーなど目的によって適したビザは異なります。
今回は、オーストラリアのビザの種類について詳しく解説します。自分に適したビザがどれなのか、目的に照らし合わせてみてください。
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オーストラリアのビザの種類について
オーストラリアでは大きく分けて8つのビザがあります。それぞれについて分かりやすく説明します。
観光ビザ(ETA)
オーストラリアでは観光で入国する場合にもビザが必要です。観光ビザはElectronic Travel Authority、通称ETA(イータ)と呼ばれる電子ビザで、オンライン上で手続きができます。システム名としてETAS(イータス)と呼ぶこともあります。
観光ビザの有効期限は、取得した日から1年間です。パスポートが観光ビザの有効期限よりも先に切れる場合は、パスポートの期限を迎えるまで有効です。期間内であれば何度でもオーストラリアへの出入国が可能で、1度の入国につき最長3か月まで滞在できます。
3か月以内であれば就学は認められていますが、就労は許可されていません。
ワーキングホリデービザ
ワーキングホリデーとは協定を結んでいる2国間の異文化交流を目的とした制度で、オーストラリアのワーキングホリデービザでは1年間の滞在が許可されています。
18歳以上30歳未満の日本国籍を所持する人が申請可能です。申請時に30歳であれば、渡航時に31歳になっていても問題ありません。ワーキングホリデービザが申請できるのは基本的に1回限りです。申請はオンライン上で、オーストラリア国外からのみ可能です。
就労は認められていますが、同じ雇用主のもとでは最長6か月までしか働けません(一部例外措置あり)。フルタイムやパートタイムなど働き方は自由に選択できます。就学は4か月まで可能です。
セカンド・ワーキングホリデービザ
ワーキングホリデーでの滞在中にオーストラリア政府が定めた特定の地域での仕事に3ヶ月以上従事することで、セカンド・ワーキングホリデービザの申請が可能です。
ビザの内容は、基本的にワーキングホリデービザと変わりません。滞在は最長1年まで許可されています。就労は同じ雇用主のもとでは最長6か月間まで、就学は最長4か月まで可能です。
申請はオンライン上でできますが、ワーキングホリデービザと違い、オーストラリア国外と国内の両方で申請できます。ただし、申請時に18歳以上31歳未満であることが必要です。
サード・ワーキングホリデービザ
オーストラリアでのセカンド・ワーキングホリデーにて政府が定める特定の地域で6か月以上働くことで、サード・ワーキングホリデービザを申請できます。申請はオーストラリア国外・国内どちらからでも可能です。18歳以上31歳未満の人が対象です。
ワーキングホリデー、セカンド・ワーキングホリデーと同様に滞在可能期間は1年、就労は同じ雇用主のもとで最長6か月、就学は最長4か月許可されています。
学生ビザ
オーストラリアにて4か月以上就学する際に必要なビザです。学生ビザを取得するには、オーストラリア政府から認定を受けたコースで学ぶ必要があります。これはCRICOSと呼ばれる登録制度で、学生ビザを申請する場合には受講するコースがCRICOSコードを取得しているかどうかを確認することが必要不可欠です。
出席率は80%以上を維持しなければなりません。有効期限は、コースを受講している期間とコース終了後1~2か月です。学生ビザでは、週20時間まで働くことが許可されています。
申請できる年齢は6歳以上で「Overseas Student Health Cover」、通称OSHCと呼ばれる海外留学生保険に加入することが義務付けられています。申請は国内外問わず可能です。
卒業ビザ
オーストラリアの高等教育機関を卒業した方が取得できるビザです。卒業ビザにはGraduate Work streamとPost-Study Work streamの2つの種類があります。
Graduate Work streamはオーストラリア政府が公開している職業リストに載っている職業に関連したコースを2年以上で修了している場合に取得できます。滞在可能な期間は18か月です。
Post-Study Work streamは学士以上の学位を取得している場合に申請できます。どの分野を学んだのかは関係ありません。学士やコースワークの修士課程であれば2年、リサーチコースの修士課程では3年、博士課程を取れば4年の滞在が許可されます。
卒業ビザには年齢制限があり、35歳以下でないと申請できません。また一定以上の英語能力を求められます。
ビジネスビザ(長期就労ビザ)Temporary Skill Shortageビザ(TSS)
ビジネスビザ(TSSビザ)には最長2年までのShort-Term stream (短期ストリーム)と最長4年までのMedium-Term stream (中期間ストリーム)の2種類があります。
オーストラリア労働市場で必要とされている職業スキルに連携した職業リストとの適合性が求められ、それぞれ英語力(IELTSのスコア)の規定があるほか、年齢、職務経験年数等の細かなルールが定められています。
パートナービザ
オーストラリア国民やオーストラリアの永住権を所持している方、オーストラリアに住んでいるニュージーランド人とパートナーとなることで得られるビザです。結婚、事実婚いずれのパートナーも対象です。
申請の際に結婚している必要はなく、相手と12か月同棲している人や申請から9か月以内に結婚することが証明できる人であれば申請できます。なお、パートナー関係が解消された場合は無効となります。
オーストラリアのビザを申請する際の注意点
渡航前までに確実にビザを取得するために、ビザ申請時に注意したい点について解説します。
時間に余裕を持って準備する
ビザは2~3日で発給されるときもあれば、3か月程度かかるときもあります。時間ギリギリで申請した結果、「学校が始まるまでに学生ビザが下りず授業開始に間に合わなかった」などの状況も起こり得ます。
ビザの発給には時間がかかる可能性があることを念頭に置き、渡航の3~4か月前には申請できるように準備しておきましょう。
ビザ申請後は、移民局から確認のメールが届くことも
追加書類の提出など、さまざまな用件で、ビザ申請後にオーストラリアの移民局からメールが届く場合があります。メッセージはビザ申請時に使用するオンラインシステムであるImmi Accountにも同様に届きます。
移民局から連絡が来ていないか、こまめに確認しましょう。設定によってはメールが迷惑フォルダに入ってしまいメールを見逃す可能性もあります。メールボックスだけでなく、Immi Accountも確認するように心がけましょう。
申請内容の誤りに気づいた場合は、すぐに訂正する
申請した名前がパスポートの表記と異なっていたなど、申請内容に誤りがあるとビザが発行されても入国できない可能性があります。誤りに気付いた場合には速やかに移民局に連絡してください。
また申請するビザの条件はきちんと確認しましょう。特に学生ビザは規制が厳しいため、規則が守られていないと取り消しの恐れがあります。
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まとめ
オーストラリアに滞在するためには、どんな目的であってもビザの申請が必要です。目的に合わせたビザを見つけて、渡航の3~4か月前には申請が進められるよう準備しましょう。
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