ワーホリは働かなくてもいい?オーストラリアの制度と注意点

オーストラリアのワーキングホリデー(subclass 417)では、現地での就労は必須ではありません。

制度上、滞在の主目的は長期休暇であり、十分な資金があれば働かずに旅行や就学(最長4ヶ月)を中心に過ごすことも可能です。

ただし、就労しなくても十分な滞在資金が必要なほか、セカンド・サードビザの申請には指定地域での労働実績が必要となる点に注意しましょう。自身の目的に合わせた計画が大切です。

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オーストラリアのワーホリは働かなくてもいい

オーストラリアのワーキングホリデー制度では、現地で必ず働く必要はありません。

オーストラリア政府内務省(Department of Home Affairs)の定義によると、ワーキングホリデー・メーカー(WHM)制度は、若者がオーストラリアで最長12か月の長期休暇を楽しみながら、その滞在資金を補うために短期就労や就学を行うことができる制度です。

日本国籍の方が申請する「ワーキングホリデービザ(サブクラス417)」における「就労(Working)」は「働く権利がある(働いてもよい)」という意味であり、1年目の滞在で働くことは義務ではありません。十分な資金があれば、働かずに旅行や勉強を中心に過ごすことも可能です。

2026年9月時点の主なルール一覧

項目 条件・内容
ビザの種類 ワーキングホリデービザ(サブクラス417)
1回目の滞在期間 最長12か月
仕事 就労可能(義務ではありません。1年目は指定労働の条件もなし)
就学(学校通学) 最長4か月(17週間)まで
必要な初期資金 約5,000オーストラリアドル(AUD) + 出国用航空券(またはその購入資金)
1回目のビザ申請料 650オーストラリアドル(AUD) ※注記参照
同じ雇い主のもとでの就労 原則最長6か月まで(業種や地域による特例あり)
2回目のビザ(セカンド) 1年目に指定された地域・業種で**3か月間(88日間)**以上働くことが条件
3回目のビザ(サード) 2年目に指定された地域・業種で6か月間以上働くことが条件

なぜ「ワーキングホリデー」なのに働かなくてもいい?

ワーキングホリデーは、名前だけを見ると「働くためのビザ」に思えるかもしれません。

しかし、オーストラリア政府はワーキングホリデー・メーカー(WHM)制度を、「若者がオーストラリアで長期休暇(ホリデー)を楽しみ、その滞在費を補うために一時的に働くことも認める制度」と位置づけています。

オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の417ビザ案内でも、働くこと自体が目的ではなく、次のような柔軟な過ごし方が前提となっています。

  • 長期休暇を過ごす

  • 必要に応じて働く

  • 短期間勉強する

  • オーストラリア国内外を旅行する

そのため、「ワーホリだから絶対にアルバイトをしなければならない」と考える必要はありません。

※なお、就労だけを主な目的として長期間働き続けたい場合は、ワーキングホリデーではなく通常の就労ビザが適しています。内務省も、主な目的が仕事である場合は就労ビザの検討を案内しています。

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1年間まったく働かないワーホリもできる?

十分な資金があれば、1年間まったく働かずに過ごすことも制度上問題ありません。

例えば、以下のような過ごし方が可能です。

1. 旅行を中心に過ごす シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、パース、アデレードなどの都市を巡りながら、観光や現地生活を楽しむスタイルです。仕事のシフトに縛られないため、長距離旅行やロードトリップも自由に楽しめます。

2. 最初に語学学校へ通い、その後は旅行する ワーホリビザでは最長4か月(17週間)まで学校に通う(就学する)ことができます。最初の2〜4か月で語学学校に通って英語力や生活に慣れ、残りの期間を旅行や趣味に当てるプランです。 ※4か月を超えて本格的に勉強したい場合は、学生ビザ(Student visa)の利用が適しています。

3. 最初は休み、必要になったら途中から働く 最初に「1年間絶対に働かない」と決める必要もありません。到着後の数か月は旅行や学校生活を楽しみ、資金が減ってきたら仕事を探すという形も可能です。417ビザには働く権利(就労権)が含まれているため、ビザの条件を守れば途中から自由に働き始めることができます。

【補足:オーストラリアの最低賃金について】

オーストラリアでは労働者の権利を守る労働基準(Fair Work)が定められています。 2025年7月1日改定の全国最低賃金(National Minimum Wage)は時給24.10オーストラリアドル(AUD)です。 また、有給休暇などがない代わりに給与が上乗せされる「カジュアル雇用(Casual Worker)」の場合は、25%の「カジュアル・ローディング」が加算されるため、最低時給は30.13オーストラリアドル(AUD)となります。 ※業界や職種ごとの労働協約(Award)によって、これより高い最低賃金が設定されている場合もあります。

「絶対に働かない」か「最初から働く」かの二択ではなく、自身の予算や目的に合わせて柔軟に予定を変更できるのがワーキングホリデーの大きなメリットです。

働かないワーホリで最も重要なのは資金

現地で仕事をしない場合、当然ながら給料などの収入が得られません。 そのため、現地で働く予定がある人以上に、出発前の資金計画がとても重要になります。

オーストラリア政府内務省(Department of Home Affairs)では、ワーキングホリデービザの申請要件として、初期滞在費として約5,000オーストラリアドル(AUD)と、オーストラリアを出国する航空券(またはその購入資金)を所持していることを求めています。

ただし、ここで注意したいのは、「約5,000 AUD」はあくまで入国や初期生活のための目安であり、「1年間働かずに生活できる金額」ではないということです。

働かない場合は「1年間の総予算」を別に考える

現地で仕事をしない予定なら、初期資金の目安とは別に、1年間でかかる次の費用を合計して予算を立てましょう。

  • ビザ申請費用(ビザ申請料など)

  • 渡航費(日本からオーストラリアへの航空券)

  • 保険料(海外旅行保険・海外留学保険)

  • 初期宿泊費(到着直後のホテルやホステル代)

  • 住居費・保証金(シェアハウスのボンド/敷金や前家賃)

  • 日常の生活費(毎月の家賃・食費・交通費・通信費)

  • 娯楽・旅行費(観光、アクティビティ、都市間の移動費)

  • 学費(語学学校へ通う場合)

  • 帰国費用(帰国時または次の国へ移動する航空券)

  • 予備費(病気や急なトラブルなどの緊急資金)

オーストラリアは滞在する都市や生活スタイルによって家賃などの物価が大きく異なります。そのため、「ワーホリは100万円あれば安心」といった一律の目安だけで判断せず、働かない期間に応じたしっかりとした予算計画を立てることが大切です。

働かないとセカンドワーホリは取れない?

ここは特に注意が必要なポイントです。

日本国籍の方が2回目のワーキングホリデー(セカンドビザ)を申請する場合、原則として1回目の滞在中に3か月間(計88日間)の「指定された仕事(Specified Work)」を行う必要があります。

さらに、3回目(サードビザ)を目指す場合は、原則として2回目の滞在中に6か月間の「指定された仕事」が必要です。

そのため、

「1年目は一切働かず、旅行だけを楽しんで、後からセカンドワーホリを取りたい」

という場合は、労働条件(就労実績)を満たせないため、セカンドビザを取得することはできません

「普通のアルバイトを3か月」ではセカンド条件にならない

注意したいのは、「どんな仕事でも3か月働けばセカンドビザが取れるわけではない」という点です。

対象になるのは、内務省が指定する「specified subclass 417 work(指定労働)」に限られます。

これには以下のような具体的な条件が定められています。

  • 指定された業種農業・果物収穫、建設業、鉱業、指定地域の観光・ホスピタリティ産業など)

  • 指定された地域特定の郵便番号/ポストコードで指定された地方・地方都市など)

  • 正しい賃金の支払い(ボランティアではなく、適正な給与が支払われていること)

「都市部のカフェで3か月バイトをした」「シドニーの居酒屋で働いた」といったケースは対象外となります。セカンドビザの取得を考えている方は、お仕事を始める前に必ず最新の対象地域や業種をチェックしましょう。

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参照元:オーストラリア政府 内務省(Department of Home Affairs)
Specified work for Working Holiday visa (subclass 417)(指定労働の条件・対象地域・業種一覧)

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働かないなら語学学校だけ通ってもいい?

語学学校へ通うことはできますが、ワーホリには就学期間の上限があります。

WHMビザのcondition 8548により、就学・トレーニングは原則4か月まで(17週まで)です。

そのため、

  • 2か月だけ英語を勉強して、その後は旅行
  • 4か月語学学校へ通い、その後は現地生活を楽しむ

といったプランは可能です。

一方、

  • 半年以上語学学校へ通いたい
  • 資格取得を目的に長期コースへ進みたい
  • 学校を中心に1年間過ごしたい

という場合は、ワーホリより学生ビザの方が目的に合っている可能性があります。

💡ワーホリで語学学校に通うべき理由▼
ワーホリで語学学校に行くべき?メリットや就学可能な期間
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働かないワーホリの注意点

反対に、次のような人は「まったく働かない」プランを慎重に考えた方がよいでしょう。

貯金に余裕がない

収入がなければ、家賃や食費で資金は減り続けます。

「現地で必要になったら働けばいい」と考えていても、仕事がすぐに見つかるとは限りません。働く可能性があるなら、出発前に履歴書や仕事探しの準備をしておくと安心です。

セカンド・サードワーホリを考えている

日本国籍者が2回目・3回目の417を取得するには、原則としてspecified workが必要です。

滞在後半になってから急いで仕事を探すと、必要な期間を満たせないことがあります。

海外就労経験を得たい

「英語を使って働いた経験」「海外の職場で働いた経験」を帰国後に生かしたい場合は、短期間でも仕事を経験するメリットがあります。

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働かないなら観光ビザ・ETAの方がいい?

短期間の観光だけが目的で、「現地で働く可能性がまったく無い」という場合は、ワーキングホリデー以外のビザ(ETAやVisitor visa)と比較検討する価値があります。

オーストラリア政府(Department of Home Affairs)の規律により、観光ビザやETA(電子渡航許可)ではオーストラリア国内での就労は一切禁止されています。

一方、ワーキングホリデービザには働く権利(就労権)があるため、以下のような方には非常に使いやすいビザとなります。

  • 6か月〜1年などの長期間滞在したい

  • 滞在の途中で働く可能性がある

  • 最長4か月(17週間)まで語学学校などに通いたい

  • 1年間の中で「旅行」「生活」「仕事」を柔軟に組み合わせたい

「最初は働かないつもりだけど、現地で気が変わるかもしれない」「資金が減ったら途中から働くかも」という方にとって、就労権が手元にあること自体が大きな安心感と選択肢になります。

ただし、各ビザによって対象年齢・申請費用・滞在可能期間などの条件が異なります。ご自身の渡航目的に合ったビザを選びましょう。

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もし途中から働くなら知っておきたいルール

ワーキングホリデー中に途中から働き始める場合は、以下の主要な就労ルールを確認しておきましょう。

1. 同じ雇い主のもとで働けるのは「原則6か月まで」

ワーキングホリデービザにはCondition 8547(同一雇用主での就労制限)が付与されており、原則として同じ雇い主のもとで働ける期間は最長6か月間と決められています。

ただし、以下の指定業界・職種などでは例外(特例措置)が設けられており、申請なしで6か月を超えて継続就労することが認められています。

  • 農業・植物や動物の育成

  • 食品加工

  • 医療・介護・障害者支援

  • チャイルドケア(保育)

  • 観光・ホスピタリティ産業

  • 被災地復興支援

  • オーストラリア北部地域の特定産業(建設、鉱業など)

すべての仕事で「絶対に6か月で辞めなければならない」わけではないため、実際に働く際はご自身の仕事が例外対象に含まれるか公式情報で確認しておくと安心です。

2. オーストラリアの最低賃金ルール

オーストラリアでは労働者の権利が厳しく守られており、2026年7月1日施行の全国最低賃金(National Minimum Wage)は時給26.44オーストラリアドル(AUD)(週給1,004.90 AUD)です。

なお、オーストラリアで働くほとんどの仕事には業種別・職種別の労働協約(Modern Award)が適用されるため、実際には職種、年齢、雇用形態(カジュアル雇用など)、勤務日時(土日祝や深夜手当など)によってこれ以上の最低賃金が設定されます。

「ワーホリだから最低賃金以下で働かせてよい」というルールは一切存在しません。労働者は全員、法的な最低賃金を保証されています。

参照元:
・オーストラリア政府 内務省(Department of Home Affairs)Visa condition 8547 – 6-month work limitation同一雇用主での6か月就労制限および例外規定)
・オーストラリア労働基準監督機関(Fair Work Ombudsman)National Minimum Wage & Award rates(オーストラリア全国最低賃金の適用規定)

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まとめ|ワーホリは「働くかどうか」も自分で設計できる

オーストラリアのワーホリは、働かなくても問題ありません。

ワーホリは「海外で必ず働く制度」ではなく、オーストラリアで長期休暇を過ごしながら、必要に応じて仕事や短期就学も組み合わせられる制度です。

ただし、働かない場合は次の3点が特に重要です。

  1. 生活費を給与で補えないため、十分な資金を準備する
  2. セカンド・サードワーホリを目指すならspecified workを計画する
  3. 学校に通う場合は原則4か月までの就学上限を確認する

「ワーホリだから働かなければ」と考えるのではなく、旅行、英語、海外生活、仕事、将来のビザなど、自分が何を優先したいかからプランを決めましょう。

Mirai Bridgeでは、ワーホリ後の留学や学校選び、学生ビザを使った留学プランなどについて無料相談を受け付けています。セカンド・サード以外の進路も含めて、オーストラリアでの今後の過ごし方を整理したい方はお気軽にご相談ください。

留学プランで迷ったら、ぜひMiraiBridgeにご相談ください。

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