オーストラリアへの薬の持ち込みについて|入国カード・申告方法を公式情報から解説

オーストラリア渡航時、持参薬の持ち込みや申告ルールに悩む方は多いです。

原則「3か月分以内」「元の包装」「処方薬は処方箋か医師のレター持参」で持ち込めますが、睡眠薬やADHD治療薬、強い鎮痛剤、漢方などは事前許可や厳格な確認が必要です。

2026年7月時点のオーストラリア政府公式情報をもとに、入国カードでの正しい申告手順や英文証明書の要否を分かりやすく整理します。

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オーストラリアに薬を持ち込むときの基本ルール

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オーストラリアへ旅行、留学、ワーキングホリデーで渡航する際、日本からいつも飲んでいる薬を持参することは可能です。ただし、入国時のトラブルを防ぐために、まずは次の5つの基本ルールを必ず確認しておきましょう。

確認項目 基本のルールと持ち込み条件
① 量 原則として最大3か月分以内(メーカー推奨の最大服用量に基づく)にする。
② 目的 自分自身、または一緒に渡航する**同行の近親者(家族など)**の使用目的に限る。
③ 包装 市販薬・処方薬を問わず、箱、ボトル、薬袋、処方ラベルなど元の包装(パッケージ)のままにする。
④ 書類 処方薬を持ち込む場合は、医師が発行した**英語の処方箋(コピー可)または英文の紹介状(医師のレター)**を必ず持参する。
⑤ 申告 入国カードの「医薬品・規制対象品(Medicines)」の項目で必ず「はい(YES)」にチェックをして申告する。

 知っておきたい「旅行者免除(Traveller’s Exemption)」

オーストラリア政府の治療製品管理局(TGA)では、旅行者免除(Traveller’s Exemption)という制度を設けており、上記の5つの条件を満たしていれば、一般的な処方薬や持参薬のほとんどを個人使用目的で合法的に持ち込むことができます。

ただし、これは「何でも自由に、申告なしに持ち込める」という意味ではありません。

迷ったら「必ず申告(Declare)」が鉄則

オーストラリアの税関・検疫は世界一厳しいと言われています。

「この常備薬は申告が必要なのかな?」と少しでも迷った場合は、入国カードで正直に申告(デクレア)をしてください。正しく申告したからといって、正当な医薬品が理不尽に没収されることはありません。最も大きな問題になるのは、持っているのに「持っていない」と未申告や虚偽申告をして、荷物検査で見つかってしまうことです(多額の罰金やビザ取り消しの対象になります)。

※ADHD治療薬、強い鎮痛剤、睡眠薬などの「管理薬(Controlled Drugs)」を持ち込む場合は、オーストラリア薬物統制局(ODC)が定めるより厳格なルールや事前申請の要否を確認する必要があります。

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持ち込み前に準備するもの

薬は「最大3か月分以内」にする

TGA(治療製品管理局)およびODC(薬物統制局)の規定により、旅行者が個人使用目的(旅行者免除)で一度に国内へ持ち込める薬の量は、原則として最大3か月分(推奨される最大服用量に基づく)と定められています。

長期の留学やワーキングホリデーだからと「1年分をまとめて持ち込む」ことはできません。3か月分を超える持ち込みは、税関で没収されるか、非常に厳しい確認(または事前申請)を求められます。長期滞在の場合は、以下の対策を現実的なアプローチとして検討しましょう。

  • 日本から3か月分を持参し、現地到着後にGP(一般開業医)を受診して、オーストラリア国内で処方を受け直す。

  • TGAの個人輸入制度(Personal Importation Scheme)を利用し、渡航後に日本から郵送で取り寄せる(※郵送の場合も1回の送付は3か月分以内、12か月間で計15か月分以内という制限があります)。

元の包装・薬袋・ラベルのまま持参する

薬はピルケースなどに移し替えず、「購入時の箱、ボトル、処方ラベル(Dispensing label)がついた元の包装のまま」持ち込むのが原則です。

TGAや税関は、成分や処方された本人のものか否かを一目で識別できる状態であることを求めています。市販薬やサプリメントであっても、外箱から出して中身だけにしてしまうと、入国時の検査で成分が証明できず、説明に窮したり没収されたりする原因になります。どうしても小分けにして持ち歩きたい場合も、入国時の税関検査を通過するまでは、元のパッケージや成分表示が分かる状態にしておきましょう。

処方薬には「英文の処方箋」か「医師の英文レター」を用意する

医療機関から処方された薬(処方薬)を持ち込む場合、TGAのルールにより、「英語で書かれた処方箋(コピー可)」または「その薬が本人に処方されたものであることを証明する医師の英文レター(診断書・紹介状)」の携行が義務付けられています。

医師の英文レター(証明書)には、以下の項目が英語で明記されている必要があります。

項目 英文レターに必要な内容
患者名 パスポートの表記(ローマ字)と完全に一致していること。
薬の名称 商品名(Brand Name)だけでなく、**一般名・成分名(Generic Name)**が併記されていること(※海外の医師や税関職員が成分を理解するため)。
用量・服用方法 1回の服用量、1日の服用回数、および渡航中に必要な総量。
使用目的 治療中の病名や症状。本人自身が使用する治療目的の薬であることの明記。
医師・医療機関情報 医療機関名、担当医師の氏名、直筆署名(サイン)、連絡先。

💡 注意が必要な薬剤

すべての市販薬(一般的な風邪薬や頭痛薬など)に英文レターが必要なわけではありません。しかし、持病の薬、精神科系の薬、睡眠薬、強い痛み止め(コデイン等を含むもの)、注射薬などを持ち込む場合は、厳格な確認対象となるため、必ず上記書類を用意してください。

予備や必須の薬は「機内持ち込み(手荷物)」にする

毎日欠かせない持病の薬、発作時に使用する頓服薬、インスリン、吸入薬、アレルギー薬(エピペン等)などは、スーツケース(受託手荷物)だけに預けず、必ず機内持ち込み手荷物に入れて携行してください。預け荷物の遅延(ロストバゲージ)や紛失が発生した場合、現地到着直後に薬が手元にないという深刻な事態を避けるためです。

また、TGAのガイドラインでは、空港の保安検査をスムーズに通過するためにも、機内持ち込みの薬と一緒に医師の英文レターや医療用IDを携帯することを推奨しています。

特に、糖尿病治療などで「注射針や注射器」を機内に持ち込む必要がある場合は、機内保安上の観点から、医療上それらが不可欠であることを証明する医師のレターがないと持ち込みを拒否される恐れがあります。
参照元:
・オーストラリア保健省 治療製品管理局 (TGA): Personal importation scheme(個人輸入および旅行者免除について)
・オーストラリア保健省 薬物統制局 (ODC): Controlled Substances and Medicines(管理薬物・医薬品の持ち込み規制)

入国カードでは薬を申告するべき?

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オーストラリアへの飛行機内、または到着直前に記入する「Incoming Passenger Card(入国カード)」には、医薬品や植物、ハーブ、サプリメントの持ち込みについて申告する項目が明確に設けられています。

結論から言うと、少しでも該当する、または判断に迷う医薬品・サプリメントを持っている場合は「必ず申告(YES)」をしてください。

どの項目で申告する?

  • 一般の医薬品・処方薬・ステロイドなど:「禁止または制限されている物品、例えば医薬品、ステロイド、不法薬物、武器など(Medicines, steroids…)」の項目で「はい(YES)」にチェックを入れます。

  • 漢方、ハーブ、伝統薬、サプリメントなど:これらは植物由来の原料や乾燥させた動植物の成分が含まれていることが多いため、「植物、植物の一部、伝統薬(Plant material, traditional medicines…)」などのバイオセキュリティ(検疫)に関わる項目で「はい(YES)」にチェックを入れます。

申告を怠った場合の厳しい罰則(2026年最新情報)

オーストラリアのバイオセキュリティ法および税関法は世界的に見ても非常に厳格です。申告をせずに(「いいえ」にチェックをして)荷物検査で医薬品や禁止物質が見つかった場合、「忘れていた」「知らなかった」では済まされず、厳しいペナルティが科されます。

オーストラリア農業・水産・森林省(DAFF)の規定により、未申告の物品が見つかった旅行者は、その場で非常に高額な「違反通知(罰金)」を科されるリスクがあります。

2026年7月1日以降の罰金ルール

※1オーストラリアドル=112円で計算しています。
オーストラリア連邦法における罰金は「ペナルティ・ユニット(Penalty Unit)」という基準値をもとに計算されます。

  • 1 penalty unit(基準額)A$364(約4万円)

  • 空港での最低違反通知額(2 penalty units)A$728(日本円で約7万円以上)

  • 高リスク品や悪質な未申告の場合:持ち込んだ品物のリスク度合いによっては、さらに厳しい罰則(6〜12 penalty units、最大でA$4,368を超える罰金)が科されたり、最悪の場合は「ビザの即時取り消し・強制送還(および今後3年間の再入国禁止)」という極めて重い処分を受ける可能性があります。

💡 正直に申告すれば没収されても罰金はない
もし持ち込めない薬やハーブ、食品をバッグに入れていたとしても、入国カードで正直に「はい」と申告していれば、たとえ検査で「持ち込み不可」と判断されても罰金を科されることはありません。単にその場で没収(または任意放棄)となるだけです。迷ったら「YES」にチェックを入れて検査官に見せるのが、最大の自己防衛になります。

参照元:
・オーストラリア農業・水産・森林省 (DAFF): Infringement notices at the airport(空港における違反通知と罰金額について)
・オーストラリア証券投資委員会 (ASIC): Fines and penalties(ペナルティユニットの最新金額規定)

市販薬・常備薬は持ち込める?

頭痛薬、胃薬、酔い止め、アレルギー薬、整腸薬など、日本で一般的に販売されている常備薬は、「個人使用目的」「最大3か月分以内」「パッケージや成分が明記された状態」であれば、原則としてオーストラリアに持ち込むことができます。

ただし、「日本のドラッグストアで誰でも買える市販薬だから大丈夫」と自己判断するのは禁物です。日本の市販薬であっても、含まれる成分によってはオーストラリアで「処方薬(要医師の証明書)」や「規制対象(要事前許可)」に指定されているケースがあるためです。

⚠️ 特に確認・注意が必要な成分や薬剤

  • コデイン・ジヒドロコデインを含む薬(※風邪薬、咳止め、強い鎮痛剤に頻出。詳細は後述)

  • 睡眠薬・抗不安薬(向精神薬に該当するもの)

  • ADHD治療薬などの中枢神経刺激薬(事前許可が必要な場合あり)

  • ステロイド系成分(外用薬、内服薬問わず、強い成分のもの)

  • ホルモン剤

  • 医療用大麻(CBDオイルなど含む)関連製品(極めて厳格に規制されており、原則としてODCの許可や特定要件が必要)

  • 自己注射薬(インスリンなど、針やシリンジを伴うもの)

最も注意!「コデイン(Codeine)」を含む市販薬について

日本の薬局で手に入る「総合風邪薬(パブロン、ルル、エスタックなど)」や「咳止めシロップ・錠剤」には、高確率でコデイン(リン酸コデイン)またはジヒドロコデイン(リン酸ジヒドロコデイン)という成分が含まれています。

オーストラリアでは、コデインは麻薬・医療用鎮痛成分として厳格に管理されており、「市販薬としての販売は全面禁止(すべて要処方箋)」となっています。

コデインを含む市販薬を持ち込む際の必須ルール

オーストラリア保健省・薬物統制局(ODC)の規定により、コデインを含む医薬品を「旅行者免除(Traveller’s Exemption)」として持ち込む場合は、市販薬であっても以下の5点をすべてクリアしなければなりません。

準備・条件 具体的な理由と対策
① 医師の処方箋または英文レターを用意する ODCおよび税関(ABF)の規定により、コデインを含む薬の持ち込みには、その治療において必要であることを証明する**「医師の発行した英文の処方箋(コピー可)」または「英文レター」の携行が法律上義務付けられています**。
② 成分名を確認する パッケージや説明書で「コデイン(Codeine)」または「ジヒドロコデイン(Dihydrocodeine)」の表記があるか確認します。英語で成分を説明できるようにしておきましょう。
③ 3か月分以内にする 個人使用目的として認められる最大量(3か月分以内)を遵守します。
④ 元の包装(パッケージ)のまま持つ 税関職員が「コデインの含有量」や「成分表示」をすぐに確認できるよう、元の箱や説明書と一緒に持参します。
⑤ 入国時に必ず申告する 入国カード(IPC)の医薬品項目で必ず「はい(YES)」にチェックを入れて税関で提示してください。未申告で発見された場合、処方箋があっても多額の罰金対象となるか、最悪の場合はビザ取り消し処分となります。

💡 実務上のアドバイス

日本の市販の風邪薬や咳止めのために、わざわざ病院で「英文処方箋」を書いてもらうのは、手間も費用(自費での英文診断書作成料)もかかります。

そのため、コデインやジヒドロコデインを含まない市販薬(コデインフリーの風邪薬など)を選んで持参するか、常備薬は最小限にして、現地オーストラリアの薬局(Chemist / Pharmacy)で薬剤師に相談して購入するのが最も賢明でスムーズな方法です。

参照元:
・オーストラリア保健省 薬物統制局 (ODC): Controlled Substances and Medicines(管理薬物・医薬品の持ち込み規制について)
・オーストラリア国境警備隊 (ABF): Prohibited medicines and substances(禁止・制限医薬品および旅行者免除の規定)

漢方・ハーブ・サプリメントは「検疫(バイオセキュリティ)」にも注意!

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漢方薬(伝統薬)、ハーブティー、植物由来のサプリメント、粉末サプリ、植物の種子や乾燥植物などは、医薬品としてのルールのほか、オーストラリアの極めて厳しい「バイオセキュリティ(検疫)規制」をクリアする必要があります。

日本で「健康食品」や「お茶」として普通に売られているものであっても、未加工の植物片や動物由来成分(カプセルのゼラチン、特定の生薬など)が含まれている場合、オーストラリアの生態系や農業に害を及ぼす「高リスク物品」とみなされるためです。

入国カード(Incoming Passenger Card)での申告基準

オーストラリア農業・水産・森林省(DAFF)が配布する入国カードには、食品や植物、伝統薬の持ち込みを問う項目があります。

  • 漢方薬、ハーブティー、生薬、サプリメントを持っている場合は、入国カードの「植物、植物の一部、伝統的な医薬品、ハーブ(Plant material, traditional medicines, herbs…)」の項目で、必ず「はい(YES)」にチェックを入れてください。

  • 成分に動物性原料(牛・豚・鶏などのエキス、ゼラチン、卵成分など)が含まれる可能性がある場合は、「肉類、家禽類、魚類、魚介類、卵、乳製品(Meat, poultry, fish, seafood, eggs, dairy…)」の項目でも申告が必要です。

漢方・サプリを持ち込む前の「4つのチェックリスト」

現地で没収されたり、意図せぬバイオセキュリティ違反(最低A$728の罰金)に問われたりするのを防ぐため、渡航前に以下の点を確認・準備しましょう。

① 原材料名が「英語」または「ローマ字」で確認できるか

現地の検疫官(DAFFオフィサー)は日本語のパッケージを読めません。「何の成分が入っているか」が英語で即座に説明できない場合、安全性が確認できないためその場で没収されます。

  • 対策:成分表(Ingredients)の英語訳を準備するか、製品の公式英語ウェブサイトの画面をすぐに見せられるようにしておきましょう。

② 禁止・制限されている原料が含まれていないか

特に伝統的な漢方薬やサプリメントには、以下のバイオセキュリティ上のリスク素材が含まれやすいため注意が必要です。

  • 植物の種子、土、未加工の植物片・樹皮

  • 菌類(乾燥キノコ類や冬虫夏草など)

  • 動物由来成分(特に家畜の成分や、ワシントン条約で規制されている希少動植物の成分など)

  • ※成分に不安がある場合は、事前にオーストラリア政府の条件検索システムであるBICON(Biosecurity Import Conditions system)で確認することをおすすめします。

③ 「未開封」かつ「元の包装」のまま持っているか

使いかけの袋や、透明なビニール袋に小分けされた粉末・錠剤は、中身の客観的な証明が困難なため、高確率で廃棄処分になります。

  • 対策:必ず「市販の未開封パッケージ(または成分表示がはっきり残っている容器)」のまま持ち込んでください。

④ 迷ったら「必ず申告(Declare)」する

「これくらいなら大丈夫だろう」と自己判断して無申告のまま荷物検査で発見された場合、即座に違反とみなされ高額な罰金が科されます。 正直に申告をして検査官に提示すれば、たとえ「持ち込み不可(没収)」と判断されても罰金を科されることは一切ありません。

参照元:
オーストラリア農業・水産・森林省 (DAFF): Bringing or mailing goods to Australia(旅行者の持ち込み品制限ガイド:サプリメント・ハーブ薬・伝統薬)
・オーストラリア農業・水産・森林省 (DAFF): BICON (Biosecurity Import Conditions system)(品目別・輸入検疫条件データベース)

医療機器・注射薬・インスリンの持ち込み

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インスリン、自己注射薬、吸入器、CPAP(持続陽圧呼吸療法)器具、血糖測定器、ペースメーカー関連機器、ストーマ装具などをオーストラリアへ持参する場合は、薬剤そのものの準備に加え、「医療機器(Medical Devices)」としての説明や証明書を準備しておく必要があります。

注射針・シリンジ(注射器)の持ち込みルール

TGAのガイドラインでは、インスリン注射用などの「注射針」や「シリンジ(注射器)」を機内・国内に持ち込む場合、保安検査場や税関でスムーズに説明できるよう、医療上の必要性を証明する医師の英文レター、または英文の処方箋を必ず携帯することを義務付けています。

また、注射器は単体で持ち込むのではなく、使用する薬剤(インスリン等)とセットで携行することが基本です。

冷蔵・保冷が必要な薬(インスリンなど)の注意点

保冷が必要な薬剤を持ち込む場合は、オーストラリアの入国ルールだけでなく、「利用する航空会社の機内持ち込みルール」や「経由地(ある場合)の保安検査ルール」を事前に確認してください。

  • 機内に持ち込める保冷ジェルの量やサイズに制限がある場合があります。

  • 事前に航空会社のサポートデスクに「医療用の要冷蔵薬と保冷バッグを機内に持ち込みたい」旨を伝えておくとスムーズです。

3か月分を超える薬が必要な場合(長期留学・ワーホリなど)

オーストラリアの「旅行者免除(Traveller’s Exemption)」ルールにより、一度に自ら携帯してオーストラリア国内に持ち込める処方薬の量は、いかなる理由があっても「最大3か月分まで」と厳格に定められています。

4か月以上の長期留学やワーキングホリデー、または持病の治療でそれ以上の期間の薬が必要な場合は、渡航前に日本の主治医と相談し、以下の現実的なロードマップに沿って準備を進めましょう。

3か月分を超える薬を現地で確保するための2つの選択肢

方法 メリット・デメリットと具体的な準備
① 3か月分だけ持参し、現地到着後にGP(一般開業医)を受診する

【最も推奨される方法】

現地到着後、オーストラリアのGP(一般開業医)を受診し、オーストラリア国内の処方箋を発行してもらって薬局で購入します。


⚠️ 必須の準備:

オーストラリアに日本と全く同じブランド名の薬があるとは限りません。現地の医師が代替薬をスムーズに処方できるよう、日本の主治医に**「成分名(一般名/Generic Name)」「正確な用量」「これまでの治療経過」が詳細に書かれた「英文の紹介状(診断書/Clinical referral letter)」**を必ず作成してもらい、現地に持参してください。

② 個人輸入制度を利用し、現地到着後に日本から郵送してもらう

【現地で薬の手配が難しい場合の代替案】

TGAの「個人輸入制度(Personal Importation Scheme)」を利用し、現地滞在先へ日本から国際郵便等で薬を郵送してもらいます。


⚠️ 注意点:

郵送の場合も、**「1回の発送につき最大3か月分まで」**という制限があります。また、宛先は渡航者本人の名前である必要があり、日本からの発送時には「医師の処方箋のコピー」や「英文レター」を同封する必要があります。

❌ TGAの「Special Access Scheme (SAS)」に関する注意

一部の情報サイト等で「3か月分を超える持ち込みにはTGAのSAS(特別アクセス制度)の申請が必要」と書かれていることがありますが、これは誤りです。

SASは、オーストラリア国内の登録医師が、国内未承認の薬を患者に処方するために行政に申請する医療従事者向けの制度です。渡航する日本の一般旅行者が、日本から多量の薬を持ち込むために個人で直接TGAにSASを申請・取得することはできません。持ち込み枠を増やす特例はありませんので、必ず上記の「現地GPでの処方」または「小分けでの郵送」で対応してください。

参照元:
・オーストラリア保健省 治療製品管理局 (TGA): Personal importation scheme(個人輸入制度および旅行者免除について)
・オーストラリア保健省 治療製品管理局 (TGA): Special Access Scheme (SAS)(特別アクセス制度の本来の概要と位置づけ)
・オーストラリア国境警備隊 (ABF): Entering and leaving Australia(旅行者の医薬品・医療機器の携行制限について)

薬が足りなくなったらどうする?

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オーストラリア滞在中に薬が足りなくなった場合、市販薬で対応できる軽い症状なら薬局で薬剤師に相談できます。処方薬が必要な場合は、GPなどの医療機関を受診し、オーストラリアの処方箋を出してもらう必要があります。

現地で受診するときは、次の情報があるとスムーズです。

  • 日本での診断名
  • 薬の商品名
  • 一般名・成分名
  • 用量・服用頻度
  • アレルギー歴
  • これまでの副作用
  • 医師の英文レターまたは紹介状

日本と同じ商品名の薬がオーストラリアにあるとは限りません。渡航前に、成分名と用量を英語でメモしておきましょう。

まとめ

オーストラリアへ薬を持ち込む際は、原則「最大3か月分以内」「元の包装のまま」「処方薬は英文証明書を持参」が基本ルールです。また、コデインを含む市販薬や漢方・サプリも申告対象となり、検疫や成分による厳格な規制が適用されます。未申告で違反が見つかると高額な罰金が科されるため、持ち込み制限を事前に確認し、入国カードでは少しでも該当・判断に迷う薬があれば必ず「はい」と申告しましょう。

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