オーストラリア留学中に、財布やスマートフォン、パスポートなどを盗まれた場合、「まず何をすればいいの?」と焦ってしまう方は少なくありません。
盗難被害に遭ったときは、安全を確保したうえで、被害の拡大を止める手続きと警察への届出をできるだけ早く進めることが大切です。
特にクレジットカードやスマートフォン、パスポートは、盗まれた物そのものだけでなく、不正利用やなりすましにつながる可能性があります。
この記事では、2026年9月時点のオーストラリア各州警察、日本国大使館・総領事館、オーストラリア内務省などの公式情報をもとに、留学中に盗難被害に遭ったときの対処法を順番に解説します。
オーストラリア留学中に盗まれたら、まずやること

盗難被害に遭ったときは、次の順番で落ち着いて対応を進めましょう。
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身の安全を確保する
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何を・いつ・どこで盗まれたか整理する
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カードやスマホをすぐ停止・ロックする
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警察へ盗難を届け出る
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警察の受付番号を控える
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パスポートなど盗まれた物ごとの手続きを行う
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加入している保険へ連絡する
犯人が近くにいる、暴力や脅迫を受けた、けが人がいるなど、事件が進行中で危険がある場合は緊急通報のTriple Zero(000)へ連絡してください。
一方、カフェを出た後に財布がないことに気づいた、学校でバッグが盗まれていたなど、すでに事件が終わっており緊急の危険がない場合は、非緊急用の Police Assistance Line(131 444) が基本となります。
000と131 444の違い|盗難時はどちらに電話する?
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オーストラリアでは、緊急度によって連絡先が分かれています。
131 444はオーストラリアの州・準州警察の非緊急ダイヤルとして広く利用されています。また、NSW州、ビクトリア州、クイーンズランド州、タスマニア州、ACTなどでは、一部の盗難・紛失についてウェブサイトからオンライン報告も可能です。
ただし、暴力や脅迫を伴う場合、住居侵入があった場合、高額品が盗まれた場合などはオンライン対象外になることがあります。その場合は案内に従い、131 444または最寄りの警察署へ相談してください。
警察へ盗難届を出すときに準備しておく情報
警察へ連絡・届出をする際は、次の情報をあらかじめ整理しておくとスムーズです。
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盗難に気づいた日時、最後に持ち物を確認した日時
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盗まれた可能性が高い場所
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盗まれた物の名称、色、メーカー、型番
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購入価格やおおよその価値
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スマホの IMEI番号、PCやカメラなどの シリアル番号
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クレジットカードや身分証明書の種類
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犯人を見た場合の目撃情報(外見や服装、CCTV・写真・位置情報などの証拠)
警察に届け出た後は、Event number、report number、reference numberなどの受付番号を必ず控えてください。 州によって名称は異なりますが、保険金の請求やパスポートの再発給手続きの際に必要となります。
財布・クレジットカードを盗まれた場合
財布を盗まれたときは、警察への届出と並行して、カードの不正利用を防ぐ手続きを最優先で行います。
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クレジットカード・デビットカードを停止する 銀行の公式アプリに一時ロック機能がある場合は直ちにロックし、戻らない可能性が高い場合はカード会社へ連絡して利用停止と再発行を依頼します。不正な利用履歴がないかもあわせて確認しましょう。
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身分証明書の発行元へ連絡する オーストラリアの運転免許証(Driver Licence)やPhoto ID、日本の身分証明書などが一緒に入っていた場合は、それぞれの発行元に対応を確認します。身分証とカードが同時に盗まれると、なりすまし等に悪用されるリスクが高まるため注意が必要です。
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現金だけでも警察へ届ける価値はある 現金自体の追跡は難しいものの、財布の盗難や他のカード類・身分証の被害も含めて警察へ正式に届け出ておきましょう。海外旅行保険の「携行品損害」を請求する際にも、警察の証明書(届出番号)が条件になることがほとんどです。
スマホを盗まれた場合
スマートフォンを盗まれた場合は、端末の金銭的価値だけでなく、メール、銀行アプリ、SNS、写真、認証アプリなどの大切な個人情報を守る対応が必要です。
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iPhoneの場合: Appleが案内している通り、できるだけ早く「iCloud.com/find」などから「紛失としてマーク(紛失モード)」にし、端末をロックして個人情報へのアクセスを制限します。
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Androidの場合: 「デバイスを探す(Find Hub)」を利用し、対応端末の位置確認、端末の保護、必要に応じたデータ遠隔消去を行います。
スマホ盗難後に追加で行うこと
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携帯会社へ連絡し、SIMカードの停止・再発行を手配する
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メールや銀行など重要アカウントのパスワードを変更する
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不審なログイン履歴がないか確認する
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多要素認証(2段階認証)の設定を見直す
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警察にスマートフォンの IMEI番号 を伝える
⚠️ 注意点 位置情報アプリで端末の場所が表示されても、絶対に自分で犯人のいる場所へ取り返しに行かないでください。位置情報は警察へ提供するためのものとし、ご自身の安全を最優先に行動しましょう。
パスポートを盗まれた場合
日本のパスポートを盗まれた場合は、他の持ち物に比べて手続きのステップが多くなります。基本的な流れは以下の通りです。
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最寄りの警察へ盗難を届け出、受付番号や証明書を取得する
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管轄の 日本国大使館・総領事館 へ連絡する
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「紛失一般旅券等届出書」を提出し、盗まれたパスポートを失効させる
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新しいパスポートの申請を行う(緊急帰国の場合は「帰国のための渡航書」を相談する)
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一度失効させたパスポートは戻っても使えない: 紛失届を提出して失効処理されたパスポートは、後日万が一見つかった場合でも二度と使用できません。「あとで見つかるかも」と先延ばしにせず、盗難と判断した場合は速やかに在外公館へ相談してください。
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緊急帰国なら「帰国のための渡航書」を相談: 新しいパスポートの発給には通常日数がかかります。緊急で日本に帰国する必要がある場合は、パスポートに代わる「帰国のための渡航書」を発給してもらえる場合があります(一回限りの渡航文書であり、第三国への入国には使えません)。
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新しいパスポートを受け取ったらビザ情報の更新を: 新しいパスポートを取得すると番号が変わるため、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の ImmiAccount にログインし、新しいパスポート情報を更新して既存のビザと紐付ける必要があります。なお、ETA(subclass 601)の場合は新しいパスポートでの再申請が必要です。
パソコン・カメラ・自転車などを盗まれた場合
PC、カメラ、自転車などを盗まれた場合は、警察へ届け出る際にシリアル番号(製造番号)や車体番号があると特定しやすくなります。
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メーカー名、モデル名、色や特徴、シリアル番号、購入時のレシートや注文履歴、写真、購入価格をまとめておきましょう。
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PCに重要アカウントがログインしたままになっている場合は、Google、Microsoft、Appleなどのアカウント設定画面からログイン中の端末を確認し、遠隔ログアウトやパスワード変更を行ってください。
保険は使える?OSHCだけでは盗難補償にならないことがある

学生ビザで加入するOSHC(Overseas Student Health Cover)は、主に医療・病院・救急車・一部の医薬品などを対象とする健康保険です。
スマホや財布、パソコンなどの盗難は、基本のOSHCの中心的な補償ではありません。
盗難補償を受けられるかは、日本で加入した海外旅行保険、留学保険、クレジットカード付帯保険、家財保険などの契約内容によって異なります。
保険会社へ連絡するときは、次の資料を求められることがあります。
- 警察の受付番号・盗難届の証明
- 被害状況の説明
- 盗まれた物の購入証明
- レシート・クレジットカード明細
- シリアル番号・IMEI番号
- 写真
- パスポートや航空券など本人・旅行を確認する書類
保険には「置き忘れ」「無人の場所に放置した物」「現金」「高額品」などに免責や限度額が設定されていることがあります。自己判断で「どうせ対象外」と諦めず、契約している保険会社へ確認しましょう。
オーストラリアの保険については、以下の記事も参考にしてください。
「なくした」のか「盗まれた」のか分からない場合
「カフェに置き忘れたかもしれない」「電車で落とした可能性もある」という場合は、まず立ち寄った店、学校、公共交通機関、施設のLost Propertyも確認しましょう。
警察でも「lost property」と「theft」は区別されています。
- どこでなくしたか分からず、盗まれた根拠がない → lost property
- 誰かが持ち去ったと考える理由がある → theft
迷う場合は、131 444や最寄りの警察署に状況を説明し、どの方法で届け出るべきか確認すると確実です。
盗難被害を減らすために留学前・留学中にできる対策

盗難を完全に防ぐことはできませんが、被害を小さくする準備はできます。
貴重品を1か所にまとめない
財布に現金、すべてのカード、パスポートをまとめて入れていると、盗難時に一度にすべてを失います。
カードを2枚以上持つ場合は保管場所を分け、予備の決済手段を用意しておくと安心です。
パスポートのコピーを保存する
顔写真ページのコピーや画像を、安全なクラウドなどに保存しておくと、盗難時の本人確認や手続きで役立ちます。
ただし、端末内に保存する場合はスマホ自体の盗難にも備え、画面ロックやアカウント保護を設定してください。
IMEI・シリアル番号を控える
スマホ、PC、カメラなどは、購入時にIMEI番号やシリアル番号を記録しておきましょう。
盗難後に手元の端末がなくても警察や保険会社へ正確な情報を伝えやすくなります。
「探す」「Find Hub」を事前に有効化する
盗まれた後から端末追跡機能を有効にすることはできない場合があります。
渡航前にAppleの「探す」、AndroidのFind Hub、画面ロック、多要素認証、バックアップを設定しておきましょう。
3か月以上滞在するなら在留届も忘れずに
オーストラリアに住所・居所を定めて3か月以上滞在する日本人は、管轄の在外公館へ在留届を提出します。
在シドニー日本国総領事館は、盗難・紛失した日本人の持ち物が警察などから総領事館へ届けられた場合、在留届の情報をもとに本人へ連絡できることがあると案内しています。
よくある質問

Q. オーストラリアで盗難に遭ったら、警察は000ですか?
結論:
原則として、緊急性のない盗難は「000」ではなく非緊急ダイヤル「131 444」等を利用します。
詳しい解説:
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000番に掛ける場合: 犯人がまだ現場にいる、暴力や脅迫を受けているなど、事件が進行中で生命や身体に危険がある緊急時のみです。
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131 444(Police Assistance Line)等を使う場合: カフェや学校などで「後から財布やスマホが盗まれていることに気づいた」など、すでに事件が終わっていて緊急の危険がない場合の相談・被害届に使用します。また、州によっては警察のウェブサイトからオンラインで届出を行うことも可能です。
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参照元: オーストラリア各州警察(NSW Police Force、Victoria Police 等の公式案内)
Q. 警察への届出は保険請求に必要ですか?
結論:海外旅行保険等の補償を請求する際、警察への届出や「受付番号(Event number等)」の提出が必須条件となるケースがほとんどです。
詳しい解説:
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加入している保険会社やプランによって詳細な条件は異なりますが、盗難被害に気づいたら早めに警察へ連絡し、発行される「Event number」や「Report number」などの受付番号を必ず控えておきましょう。
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参照元: 各種海外旅行保険・留学保険の一般的な補償規定および現地警察の案内
Q. パスポートを盗まれたら、すぐ日本へ帰らないといけませんか?
結論:すぐに帰国する必要はありません。現地の大使館・総領事館で手続きを行うことで、現地に滞在したまま新しいパスポートを取得できます。
詳しい解説:
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最寄りの警察で盗難届を出して証明書を受け取った後、管轄の日本国大使館・総領事館で「紛失一般旅券等届出書」を提出し、新しいパスポートの申請を行います。
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なお、事情により緊急で日本へ一時帰国・出国する必要がある場合は、パスポートに代わる「帰国のための渡航書」の発給を相談することも可能です。
Q. 新しいパスポートを取得したら学生ビザも取り直しますか?
結論:学生ビザなどの多くは取り直す必要ありません。オーストラリア内務省のシステム(ImmiAccount)で新しいパスポート情報を更新し、既存のビザと紐付けます。
詳しい解説:
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新しいパスポートを取得すると番号が変更されるため、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の公式サイトより「ImmiAccount」にログインし、パスポート情報の更新手続きを行います。
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ただし、観光ビザであるETA(subclass 601)の場合はパスポート情報の移行ができないため、新しいパスポート情報で新規の申請が必要になります。
Q. OSHCでスマホの盗難は補償されますか?
結論:補償されません。OSHC(海外留学生健康保険)は医療費のための保険であるため、スマートフォンや財布などの携行品盗難は対象外です。
詳しい解説:
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学生ビザで加入が義務付けられているOSHC(Overseas Student Health Cover)は、あくまで病院での診察や治療費、救急車などをカバーする健康保険です。
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スマートフォンやパソコン、財布などの盗難損害は、日本で別途加入した「海外旅行保険」「留学保険」「クレジットカードの付帯保険」などで補償を受ける必要があります。
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参照元: オーストラリア保健省(Department of Health and Aged Care)および各種OSHCプロバイダーの補償範囲規定
まとめ|盗まれたら「安全確保→停止→警察→各種手続き」の順で対応

オーストラリア留学中の盗難時は、焦らず被害の拡大を防ぐ行動が最優先です。
重要な5点は「①緊急時は000」「②非緊急は131 444等」「③カードとスマホの即時停止」「④警察の受付番号の保存」「⑤パスポート盗難は警察届出後に在外公館へ相談」です。
普段から重要情報を分散保存し、万全に備えましょう。
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