オーストラリアでパイロットになるには?資格・費用・大学【2026年】

オーストラリアで仕事として飛行機を操縦するパイロットを目指す場合、基本となるのは事業用操縦士免許(CPL)です。大学卒業は必須ではなく、大学の学位プログラムや専門フライトスクールでのDiploma取得など様々なルートがあります。さらに航空会社を目指すには計器飛行証明やマルチエンジン訓練なども重要です。

オーストラリアでパイロットになるには?まずCPL取得を目指す

Part 61 Commercial Pilot (CPL) - OSM Aviation Academy US

オーストラリアでプロのパイロットを目指す場合、最初に知っておきたいのがパイロットライセンスの種類とそれぞれの違いです。

ライセンス 主な位置づけ
RPL(Recreational Pilot Licence) レクリエーション目的の飛行を中心とした初期ライセンス
PPL(Private Pilot Licence) 自家用飛行のためのライセンス。原則として報酬を得る商業飛行はできない
CPL(Commercial Pilot Licence) 仕事として航空機を操縦するための基本となる事業用操縦士免許
ATPL(Air Transport Pilot Licence) オーストラリアで取得できる最上位のパイロットライセンス。大型旅客機などで機長を務める際に必要

また、大学や学校のコース名に「Aviation(航空学)」と入っていても、すべてがパイロットを育成するコースとは限りません。中には「Aviation Management(航空経営)」や「Airport Management(空港管理)」など、マネジメントを専門に学ぶコースも含まれています。

学校やコースを選ぶときは、「単に航空学が学べるか」だけでなく、卒業までにどのライセンスや資格(Rating)まで取得できるのかをしっかりと確認するようにしましょう。

参照元:オーストラリア民間航空安全局(CASA)公式サイト

オーストラリアのCPL取得に必要な条件

オーストラリアの民間航空安全局(CASA)によると、CPLを取得するには主に以下の条件をクリアする必要があります。

  • 年齢: 18歳以上であること

  • 英語力: 規定の英語力を満たしていること

  • 理論試験: 対象カテゴリーの理論試験(全7科目)に合格すること

  • フライトトレーニング: Part 141またはPart 142に認定されたフライトスクール(訓練事業者)で訓練を受けること

  • 飛行経験: 最低限必要な飛行時間を満たすこと

  • 実技テスト: CPLのフライトテストに合格すること

  • 航空身体検査: 規定の航空身体検査(Medical)の要件を満たしていること

1. 必要な飛行時間(150時間または200時間)

飛行機のCPL(CPL-A)では、訓練の受講方法によって最低限必要な飛行時間が異なります。

訓練方法 最低必要な飛行経験
Part 142の統合コース(Integrated course) 150時間
Part 141の非統合コース(Non-integrated course) 200時間
  • 統合コースとは: 学科(理論)と実技の訓練を体系的に組み合わせた集中型のコースで、CASAはおおむね12ヶ月程度の計画期間を目安として示しています。

  • 注意点: 「期間が短く済むから統合コースが良い」とは一概に言えません。実際の修了時期や費用は、天候、訓練機のメンテナンス状況、本人の習熟度、追加で訓練が必要になった場合などによって変動します。

2. CPLの理論試験(全7科目)

CPLの取得には、CASAが実施する7つの理論試験にすべて合格する必要があります(共通科目3科目、飛行機特化科目4科目)。最初の科目に合格した日から2年以内に全7科目をクリアしなければならないルールがあります。

  • 主な学習分野:

    • 航空法・飛行規則(Flight Rules and Air Law)

    • 空力学(Aerodynamics)

    • 気象学(Meteorology)

    • 航法・ナビゲーション(Navigation)

    • ヒューマンファクター(Human Factors)

    • 性能・運航・飛行計画(Performance, Operations and Flight Planning)

    • 航空機一般知識(Aircraft General Knowledge)

3. 航空英語の能力(AELP)

パイロットは航空無線で英語を使用するため、通常の語学力とは別に、航空現場で必要な口頭英語や専門用語の運用能力を示すAELP(Aviation English Language Proficiency)の取得が必要です。

留学生が準備する際は、以下の2種類を意識しておきましょう。

  1. 入学時の英語条件: フライトスクールや大学へ入るための条件(一般的なIELTSやPTEなど。基準は学校によって異なります)

  2. AELPの条件: パイロットライセンス取得に必要な航空英語の能力

4. クラス1航空身体検査(Class 1 Medical)の重要性

CPLのフライトテストを受験する際や、将来的に本格的な商業運航で資格を活かすためには、原則としてクラス1(Class 1)航空身体検査の合格が必要です(クラス2でも一部の商業飛行は可能ですが、乗客を乗せないなどの制限があります)。

  • 早めの確認がおすすめ: 高額な学費を支払って訓練を始める前に、クラス1の基準をクリアできる見込みがあるかを早めに確認しておきましょう。

  • 持病や視力について: 自己判断であきらめる必要はありません。CASAでは個別のリスク評価を行っているため、不安な点がある場合は指定の航空身体検査医(AME)へ早めに相談することをおすすめします。

参照元:オーストラリア民間航空安全局(CASA)公式サイト

オーストラリアのパイロット留学は大きく2ルート

1. 大学で「Bachelor of Aviation(航空学の学士号)」+飛行訓練を学ぶ

大学の正規課程で航空学の学位を取得しながら、飛行訓練を組み合わせるルートです。操縦技術だけでなく、航空業界全体を学術的に深く学べるのが特徴です。

  • 主な学習内容:

    • 航空安全(Aviation Safety)

    • 気象学(Meteorology)

    • 空力学(Aerodynamics)

    • ヒューマンファクター(Human Factors)

    • 飛行計画(Flight Planning)

    • 航法・ナビゲーション(Navigation)

    • 航空法(Aviation Law)

    • 航空会社運航論(Airline Operations)

    • マルチクルー運航(Multi-Crew Operations)など

  • 注意点: 大学によって、飛行訓練が学位のカリキュラム自体に組み込まれている場合と、提携する専門のフライトスクール(Flight Training Provider)へ別料金を支払って訓練を受ける場合があります。また、同じ「Bachelor of Aviation」という名称のコースであっても、実際の操縦訓練を含まない場合があります。そのため、出願前に「Flying(飛行)」「Professional Piloting(プロ操縦)」「Commercial Pilot(事業用操縦士)」といった専攻内容や、卒業までに取得できる資格を必ず確認しましょう。

2. フライトスクールで「Diploma」を取得し、CPLを目指す

大学の学士号ではなく、専門のフライトスクール(訓練機関)で事業用操縦士免許(CPL)の取得を目指す方法です。

  • オーストラリアの資格制度: オーストラリアの全国職業教育登録制度(Training.gov.au)には、AVI50222 Diploma of Aviation (Commercial Pilot Licence – Aeroplane) という資格が登録されています。この資格は、事業用パイロットとしての認定に必要な要件の一部を構成するもので、一般的に28のコアユニットと1つの選択ユニット(合計29ユニット)で構成されています。

  • 注意点: Diploma(ディプロマ)のコースを修了すれば自動的にCPLが手に入るわけではなく、民間航空安全局(CASA)が定めるライセンス試験や飛行経験などの条件を個別に満たす必要があります。

このルートが向いている人

  • 大学の一般教養や幅広い航空学の講義よりも、実技や操縦訓練を最優先したい人

  • 学士号の取得にこだわらず、できるだけ早くパイロットとしての訓練へ進みたい人

参照元:
・オーストラリア民間航空安全局(CASA)公式サイト
・オーストラリア職業教育・訓練データ公式情報サイト(Training.gov.au)
・オーストラリア政府公式留学生向け情報サイト(Study Australia)

パイロット留学の学校・コース例

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パイロット留学の費用は、「総額でいくら」と一言で言い切ることはできません。学校によって、授業料に飛行訓練費がどこまで含まれているのか、あるいは別料金なのかという仕組みが大きく異なるためです。

以下では、実際の大学や専門フライトスクールの事例を交えながら、費用や仕組みを分かりやすく解説します。

1. 大学でのパイロット留学の例と費用の仕組み

① UNSW(ニューサウスウェールズ大学)|Bachelor of Aviation (Flying)

3年間の学位コースで、約200時間の飛行訓練と約30時間のシミュレータ訓練が含まれており、卒業時には事業用操縦士免許(CPL)や多発機計器飛行証明、定期運送用操縦士(ATPL)の学科試験合格(Credit)などを目指す構成になっています。

  • 費用の特徴: UNSWでは、大学の通常の年間授業料(Indicative Fee)とは別に、直接的な飛行訓練費(Direct Flight Training Fee)が個別に設定されているのが大きな特徴です。

  • 注意点: 規定の200時間を超えて追加の訓練が必要になった場合は別途費用が発生するため、「年間の授業料×3年分」だけで予算を計算しないよう注意が必要です。

② CQUniversity|Bachelor of Aviation (Commercial Pilot)

ケアンズのキャンパスなどで学べる3年間のコースです。オーストラリアのCPLとマルチエンジン指令計器飛行証明(MECIR)の取得に十分な訓練量(合計約227.3時間の訓練)が想定されています。

  • 費用の特徴: 大学のコース費用(Course Fee)に、飛行訓練費(Flight Training Fee)が含まれていない仕組みになっています。

  • 注意点: 訓練に必要な追加飛行時間が発生した場合の単価目安として、公式ページではシングルエンジン(単発機)が1時間あたり約600豪ドル、ツインエンジン(双発機)が1時間あたり約870豪ドルと案内されています。このように、追加訓練時の単価まで把握しておくことが予算管理において非常に重要です。

2. 専門フライトスクール(Diploma)の例

Learn To Fly Melbourne(メルボルン)|AVI50222 Diploma of Aviation

大学ではなく専門の訓練機関でCPL取得を目指すルートの例です。

  • コースの概要: 期間は約62週間で、学科(Theory)と実技(Practical)を含めた最大153.5時間の飛行経験などが組み込まれています。初期の航空英語能力評価(AELP)テストやCASAのフライトテスト費用などが含まれているケースもあります。

  • 別途費用になる主な項目: 授業料に含まれないものとして、CASAのライセンス申請費、クラス1航空身体検査(Medical)、航空セキュリティ身分証明書(ASICカード)、CASAの学科試験費、教材、ヘッドセット、航法用具、追加の飛行時間などが挙げられます。

専門フライトスクールを選ぶ際も、「パッと見の授業料の安さ」だけで選ぶのではなく、何が料金に含まれていて、何が別料金なのかを細かく確認することが欠かせません。

3. パイロット留学の費用を整理する5つのポイント

パイロット留学の予算を立てる際は、以下の5つの項目に分けて考えると全体像がクリアになります。

  1. 大学・Diplomaの授業料: 一般的な学部留学に比べ、機材や訓練を使用するため高額になりやすい。

  2. フライトトレーニング費: 学校によって「授業料込み」「別機関へ支払い」「追加チャージあり」など体系が異なる最大の変動費。

  3. 試験・医療・セキュリティ関連費: CASAの学科・実技試験、ライセンス申請、クラス1航空身体検査、ASICカード、AELPテスト、着陸料などの実費。

  4. 教材・パイロット用品: 航空用ヘッドセット、航空図(Charts)、航法計算ツール、テキスト、制服など。

  5. オーストラリアでの現地生活費: 家賃、食費、交通費、海外留学生健康保険(OSHC)など。天候や個人の習熟度によって訓練期間が延びる可能性があるため、生活費には十分に余裕を持たせておきましょう。

参照元:
・オーストラリア民間航空安全局(CASA)公式サイト
・オーストラリア職業教育・訓練データ公式情報サイト(Training.gov.au)
・オーストラリア政府公式留学生向け情報サイト(Study Australia)

オーストラリアのパイロット留学費用はいくら?

オーストラリアのパイロット留学における費用は、「総額でいくら」と一言で言い切ることはできません。フライトトレーニングやコースの仕組み上、費用はいくつかの項目に分けて計画を立てる必要があります。

どのような項目に分かれているのか、以下の5つのポイントに沿って整理すると全体像が掴みやすくなります。

1. 大学・Diplomaの授業料

大学の場合は学士号(Bachelor)の授業料、専門のフライトスクール(訓練機関)の場合はディプロマ(Diploma)コースの受講料(Tuition Fee)を指します。通常の一般的な学部留学に比べ、パイロット関連のコースは実際の飛行訓練や機材を使用するため、学費が高額になりやすい傾向があります。

2. フライトトレーニング費

パイロット留学において最も大きな割合を占める費用の一つです。学校やプログラムによって、以下のように料金体系が大きく異なります。

  • 一定の飛行時間までが授業料にあらかじめ含まれているケース

  • 大学とは別に、提携する訓練機関(Training Provider)へ実技訓練費を支払うケース

  • 事業用操縦士免許(CPL)の取得までがパッケージに含まれているケース

  • 計器飛行証明(Instrument Rating)や多発機限定(Multi-Engine)の訓練が別料金になっているケース

  • 規定の飛行時間を超えた場合に、追加の訓練費(追加チャージ)が発生するケース

3. 試験・航空身体検査・セキュリティ関連費用

学費や訓練費のほかに見落としやすいのが、各行政手続きやテストにかかる実費です。学校のコース費用に含まれていない場合、以下のような項目が別途必要になります。

  • 民間航空安全局(CASA)の学科試験費用

  • ライセンスの申請・発行手数料

  • クラス1航空身体検査(Class 1 Aviation Medical)の受診料

  • 航空セキュリティ身分証明書(ASICカード)の取得費

  • 航空英語能力評価(AELP)のテスト費用

  • フライトテストの受験料、および飛行場の着陸料・航法チャージ

4. 教材・パイロット用品

訓練を始めるにあたり、個人で用意しなければならない指定のアイテムや教材があります。

  • ヘッドセット(航空用ヘッドフォン)

  • 航空図(Charts / Maps)

  • 航法計算ツールなどのナビゲーション用具

  • 学科用テキストブック

  • 制服(ユニフォーム)

  • CASAやAirservices関連の公式資料

5. オーストラリアでの現地生活費

学費や飛行訓練にかかる費用だけでなく、現地での家賃、食費、交通費、通信費、海外留学生健康保険(OSHC)なども毎月必要になります。 飛行訓練は現地の天候や個人の習熟度によってスケジュールが前後し、予定よりも訓練期間が延びるケースがあります。そのため、生活費の予算についてもギリギリではなく、余裕を持たせて計画しておくことが大切です。

参照元:
・オーストラリア民間航空安全局(CASA)公式サイト
・オーストラリア職業教育・訓練データ公式情報サイト(Training.gov.au)
・オーストラリア政府公式留学生向け情報サイト(Study Australia)

大学とフライトスクールの違い

どちらのルートが優れているということはなく、ご自身の目標やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

比較項目 大学ルート フライトスクール/ディプロマルート
主な目的 学士号(Bachelor)の取得 + 航空学の学習 + 飛行訓練 事業用操縦士免許(CPL)の取得に必要な訓練への集中
標準的な期間 2〜3年以上が中心 1年前後〜(コースにより異なる)
取得できる学位・資格 学士号(Bachelor) ディプロマ(Diploma)など
学ぶ範囲 航空学、安全管理、ヒューマンファクター、航空運航論、マネジメントなど幅広く学ぶ 操縦技術やCPL取得に関する実務訓練が中心
費用面の傾向 大学の学費に飛行訓練費が加わるため、高額になりやすい 学士課程に比べて抑えられる場合もあるが、飛行訓練自体は高額
こんな人におすすめ 学士号も一緒に取得したい、航空業界全般について幅広く深く学びたい人 できるだけ早くパイロットの資格取得や訓練に集中したい人

学校の名前や知名度だけで選ぶのではなく、「卒業時に自分に何が残るのか」をしっかり比較しましょう。特に以下のポイントを事前に確認することが重要です。

  • 事業用操縦士免許(CPL)の取得まで含まれているか

  • 計器飛行証明(Instrument Rating)が含まれているか

  • 多発機限定(Multi-Engine Rating)が含まれているか

  • 定期運送用操縦士(ATPL)の学科試験合格(Credit)が含まれているか

  • マルチクルー・協調運航訓練(MCC Training)が含まれているか

  • 規定の飛行時間を超えた場合の「追加飛行時間の料金」はいくらか

CPL取得後、すぐに航空会社のパイロットになれる?

Beyond the CPL: Advanced Pilot Training in Australia

CPL(事業用操縦士免許)を取得したからといって、卒業してすぐに大手航空会社の機長になれるわけではありません。

CPL取得後は、以下のようなさまざまな現場で経験を積み、飛行時間を増やしていくのが一般的なキャリアパスとなります。

  • フライトインストラクター(教官)

  • チャーター機運航

  • 遊覧飛行(シニックフライト)

  • ジェネラル・アビエーション(一般航空業)

  • リージョナル航空会社(地域航空会社)

  • 航空会社副操縦士(Airline First Officer)

航空会社ごとの採用条件はそれぞれ異なりますが、必要な総飛行時間、マルチエンジンでの飛行経験、計器飛行証明、英語力、現地で働くための就労権、適性検査などが厳しくチェックされます。

ATPL(定期運送用操縦士免許)にはさらに1,500時間の飛行経験が必要

オーストラリアの民間航空安全局(CASA)によると、飛行機カテゴリーのATPL(ATPL-A)を取得するには、最低1,500時間の飛行経験(Aeronautical Experience)が必要となります。

また、年齢が21歳以上であること、CPLまたはMPLの保持、ATPL学科試験の合格、Part 142に基づく訓練、MCC、AELP(航空英語能力)、フライトテストの合格などの条件を満たす必要があります。

そのため、大学の卒業時に「ATPLの学科試験免除(ATPL Theory Credit)」を取得できるコースであっても、それだけで「ATPL本体の資格をすぐ持てる(1,500時間を満たしている)」というわけではない点に注意してください。

パイロット留学を検討する際は、「卒業時に手に入るもの」と「就職したあとに実務経験を積んで目指すもの」を分けて考えることが大切です。

オーストラリアのパイロットの給与水準について

オーストラリア政府統計の公的データによると、航空輸送関連のプロフェッショナル(ANZSCO 2311)における給与の目安として以下のような統計が示されています。

  • フルタイム勤務の平均週間給与:約2,651豪ドル

  • 平均時給:約63豪ドル

  • フルタイムの平均労働時間:週43時間

ただし、この統計データには、飛行機パイロットだけでなく、航空管制官、飛行教官、ヘリコプターパイロットなども含まれています。

また、個人の経験年数、所属する航空会社、操縦する機体の大きさ、役職などによって給与は大きく変動します。新人パイロット、フライト教官、地方の地域航空会社、そして大大手航空会社の機長とでは収入に大きな開きがあるため、「オーストラリアでパイロットになれば一律でこれだけ稼げる」という意味ではない点に注意しましょう。

学生ビザでパイロット留学する場合の注意点

留学生が大学や専門学校のコースを学生ビザ(サブクラス500)で受講する場合、学校側の入学条件だけでなく、ビザのルールを必ず守る必要があります。

  • 就労時間の制限: オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の規定により、学生ビザでは原則として授業期間中(イン・セッション)の就労が2週間(フォートナイト)につき最大48時間までと定められています。学校の公式な休暇期間中のルールは状況により異なるため、自身の正確な条件は必ず「ビザ発給通知書(Visa Grant Letter)」や「VEVO」で確認してください。

  • 余裕を持った資金計画: パイロット訓練にかかる費用は非常に高額です。「現地でのアルバイト収入でフライトトレーニング費のすべてをまかなう」という計画は現実的ではありません。学費、飛行訓練費だけでなく、追加訓練費や毎月の生活費も含め、出発前に十分な資金計画を立てておくことが極めて重要です。

学生ビザの基本は「オーストラリアの学生ビザ申請方法」でも解説しています。

参照元:
・オーストラリア民間航空安全局(CASA)公式サイト
・オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイト
・オーストラリア職業教育・訓練データ公式情報サイト(Training.gov.au)
・オーストラリア政府公式留学生向け情報サイト(Study Australia)

オーストラリアでパイロットを学ぶと永住権につながる?

結論から言うと、飛行機のパイロット(Aeroplane Pilot / ANZSCO 231111)はオーストラリアの技術移民向け職業リスト(Combined Skilled Occupation List)に掲載されている職種です。

オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の公的リストでは、Regional Occupational List(ROL)やCore Skills Occupation List(CSOL)などに関連職種として示されており、以下のようなビザの対象カテゴリーに含まれています。

  • トレーニングビザ(Subclass 407)

  • 技術需要ビザ/就労ビザ(Subclass 482 – Skills in Demand visa)

  • 雇主指名永住ビザ(Subclass 186)

  • 地方技術就労ビザ(Subclass 491)

  • 地方雇主指名暫定ビザ(Subclass 494)

「パイロットを学べば必ず永住権が取れる」わけではない理由

職業リストに載っているからといって、「パイロットの学校を卒業すれば自動的に永住権が取れる」という意味ではありません。

実際に永住権申請まで進めるかどうかは、以下のようなさまざまな条件や審査項目をクリアする必要があるためです。

  • 申請時点の職業リスト: 移民法や職業リスト(Occupation List)は頻繁に改正されるため、将来も同じ条件であるとは限りません。

  • ビザの申請条件: 各ビザサブクラス(Subclass)ごとに設定された条件を満たす必要があります。

  • 技術審査(Skills Assessment): 規定の資格や経験が現地基準を満たしているかの審査を受けます。

  • 実務経験と雇用主のサポート: 現地企業・航空会社での一定以上の職歴(就労経験)や、スポンサー(Employer Sponsorship)となってくれる雇用主が必要になる場合があります。

  • 州政府からの指名(Nomination): 州政府の指名枠を獲得できるかどうかが関係します。

  • 英語力・年齢・その他のポイント: 高い英語力スコアや年齢制限、ポイント制ビザの獲得スコアなどが影響します。

留学・就労を検討する際のアドバイス

職業リストや移民法は制度変更が頻繁に行われます。そのため、留学をスタートする時点だけでなく、卒業時や実際にビザを申請するタイミングで常に最新情報を確認することが極めて重要です。

永住権取得までを視野に入れる場合は、「パイロットとしての学習・訓練プラン」と「移民法上のビザ審査」を分けて考え、具体的な手続きや可能性については、オーストラリアの登録移民エージェント(MARA登録保持者)などの専門家へ個別相談することをおすすめします。

関連する情報や各国の傾向については、「英語圏で永住権が取りやすい国」の解説も参考にしてみてください。

参照元:オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)公式サイト

関連情報は「英語圏で永住権が取りやすい国」でも解説しています。

まとめ|オーストラリア留学ならMiraiBridge

オーストラリアでプロのパイロットを目指すには、まずCPL(事業用操操縦士免許)の取得が基本です。

大学またはフライトスクールで150〜200時間の飛行経験や各種試験をクリアします。CPL取得後もATPL取得や大手航空会社への就職には1,500時間の飛行経験や追加資格が必要です。

学費と訓練費の分離やビザの制限など、複雑な費用・条件面も考慮して計画しましょう。

オーストラリア留学全体の選択肢は「オーストラリア留学完全ガイド」でも確認できます。

留学プランで迷ったら、ぜひMiraiBridgeにご相談ください。

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